メレンゲは泡立て器なしでも立つ?料理人が6つの道具で検証しました

包丁・調理器具
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「シフォンケーキを作ろうと思ったのに、泡立て器が見当たらない」
「レシピ通りにやっているのに、メレンゲが立たない」
「フォークやペットボトルでも代用できると聞いたけれど、本当?」

こんにちは。現役の和食料理人です。

以前、泡立て器の代用を生クリームで実測した記事を書きました。そのとき「メレンゲでも同じ結果になるのか」が気になったので、今回は卵白60gを、6つの道具で実際にメレンゲにして測りました。

結論から言うと、生クリームのときと順位がひっくり返りました。生クリームで最速だったペットボトルが、メレンゲでは最下位クラスです。しかも、最後は取り出せませんでした。

あわせて、「メレンゲが立たない」原因も、卵黄・油・水の3つをわざと混ぜて再現しています。この記事を読み終わるころには、立たない理由と、家にあるもので何とかする方法の両方がわかるはずです。

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  1. 結論|代用するならフォーク一択。メレンゲは生クリームより手強いです
  2. 実験の条件|公平に比べるために
  3. 6つの道具で実測した結果
    1. ①ホイッパー(泡立て器)=基準の168秒
    2. ②フォークは408秒|代用するなら、やはりこれです
    3. ③ハンドミキサーは107秒|きめの細かさが別格でした
    4. ④箸10本は611秒|立ちますが、逆さにすると落ちます
    5. ⑤ペットボトルは601秒|しかも、取り出せませんでした
    6. ⑥ハンドブレンダー(カッター刃)は5分回しても液体のまま
  4. 生クリームとメレンゲ、同じ道具でも結果が変わりました
    1. なぜ逆転したのか
  5. メレンゲが立たない3つの原因を、わざと再現してみました
    1. 原因1:卵黄が入っている(1.0gで完全にアウト)
    2. 原因2:ボウルに油がついている(立つけれど、別物になる)
    3. 原因3:ボウルが濡れている(小さじ1なら、ほぼ影響なし)
    4. 致命度のランキング:卵黄 > 油 >> 水
  6. 卵白は冷やす?常温に戻す? 実測して決着をつけました
  7. 泡立て器がなくても失敗しない、料理人のコツ
    1. 量が少ないときは、ボウルを傾ける
    2. ボウルを、同じ方向に回しながら混ぜる
    3. 砂糖は3回に分けると、しっとりきめ細かくなる
    4. 8分立ての見極め方
    5. 泡立てすぎたメレンゲは、戻せません
  8. 余った卵黄の使い道
  9. よくある質問
    1. Q. 結局、一番おすすめの代用品はどれですか?
    2. Q. ペットボトルはなぜダメなのですか?
    3. Q. 箸でもメレンゲは作れますか?
    4. Q. ハンドブレンダーで代用できませんか?
    5. Q. フォークで5分やっても立ちません
    6. Q. 卵黄が少し入ってしまいました。取り除けば大丈夫?
    7. Q. 古い卵のほうが立ちやすいって本当ですか?
    8. Q. ボウルは何を使えばいいですか?
  10. まとめ|代用するならフォーク、よく作るならハンドミキサー

結論|代用するならフォーク一択。メレンゲは生クリームより手強いです

先に結果をお見せします。すべて卵白60g・グラニュー糖30g・「ツノが立って、逆さにしても落ちない」まででそろえて測りました。

方法時間腕のしんどさきめ逆さテスト判定
ハンドミキサー107秒1いちばん細かい落ちない圧勝
ホイッパー(基準)168秒2細かい落ちない本物
★1位 フォーク408秒3細かく滑らか落ちない代用するならこれ
箸10本(バラす)611秒5そこそこずり落ちる立ちきらない
ペットボトル601秒5粗い・ざらつく取り出せず6〜7分立て止まり
× ハンドブレンダー(刃)301秒で断念―液体のまま―泡立ちませんでした

並びは上段が左からハンドミキサー・ハンドブレンダー・ホイッパー、下段が左からペットボトル・箸10本・フォークです。

ここで、写真の見方をひとつ補足させてください。

下段左のペットボトルは、表面がなめらかできれいに見えます。ですが、これは「きめが細かい」のではありません。立ちきらずにダレて、平らになっているだけです。

しっかり立ったメレンゲは、上段左のハンドミキサーや下段右のフォークのように、角と筋がそのまま残ります。表面がボコボコして見えるのは、泡がその形で止まっているからです。逆に、なめらかに広がっているのは、支える力がない証拠になります。

カサを見比べても、ペットボトルは6つの中でいちばん低くなっています。

この表で、特に意外だった数字が2つあります。

  • ペットボトルが601秒。生クリームでは59秒で最速だったのに、10倍かかりました
  • 箸10本は、立ったのに逆さテストで落ちた。生クリームでは合格していた方法です

同じ「泡立てる」なのに、相手が変わると結果がここまで変わります。その理由も、記事の後半で説明します。

実験の条件|公平に比べるために

前提をそろえないと、秒数に意味がなくなります。今回は次の5つを守りました。

  • 卵白は毎回60gにそろえる(キッチンスケールで計量)
  • グラニュー糖30g(卵白の半量)を3回に分けて加える
  • 卵白の温度を19℃台にそろえる(19.1〜19.5℃)
  • 終点は「ツノが立って、ボウルを逆さにしても落ちない」状態
  • 全部を同じ日に、続けて行う

毎回、器を乗せてゼロに合わせてから、きっちり60gを量っています。

卵白の温度でも立ち方は変わります。そこは別の実験で確かめたので、記事の後半でお見せします。ここでは条件をそろえるために、全部19℃台にしました。

ひとつだけ、ペットボトルは条件を変えています。振る方式なので砂糖を3回に分けて入れるのが不可能でした。ペットボトルだけ、最初に30gを全量入れています。不公平にならないよう、ここは正直に書いておきます。

6つの道具で実測した結果

①ホイッパー(泡立て器)=基準の168秒

まずは基準です。仕事でいつも使っているホイッパーで立てました。

段階時間状態
第1段階20秒全体が白くなる
第2段階95秒ホイッパーの筋が残り始める
終点168秒ツノが立ち、逆さにしても落ちない

2分48秒。ボリュームがあり、きめも細かく、ツヤもあります。腕のしんどさは5段階で2。60gくらいなら、正直まったく苦になりません。

ボウルを逆さにしても、そのまま張り付いて落ちてきません。これが今回の合格ラインです。この写真を頭に入れて、あとの5つと見比べてみてください。

ちなみにホイッパーは、安いものでも十分に使えます。私が普段使っているのもステンレスの定番品です。

②フォークは408秒|代用するなら、やはりこれです

ステンレスのフォーク1本です。

段階時間状態
第1段階70秒全体が白くなる
第2段階240秒筋が残り始める
終点408秒ツノが立ち、逆さにしても落ちない

6分48秒。基準の2.4倍かかりました。ただ、時間はかかっても、ちゃんとメレンゲになります。

逆さにしても落ちてきません。6つの代用品のうち、この逆さテストに合格したのはフォークだけでした。

きめも細かく、ツヤもあり、カサも出ています。仕上がりだけ見れば、ホイッパーのものと並べても見劣りしません。

しんどさは3。7分近く動かし続けるので、後半は腕に来ます。ですが「もう無理」というレベルではありませんでした。泡立て器がないときの代用は、フォークで決まりです。

生クリームのときもフォークが代用1位でした。相手が変わっても結果が同じだったのは、6つの中でフォークだけです。

③ハンドミキサーは107秒|きめの細かさが別格でした

量が少ないので、飛び散らないよう速度3で回しました。

1分47秒。ホイッパーの168秒より1分以上速く、しかも腕はまったく疲れません。しんどさは1です。

ツノの立ち方を見てください。先端がまっすぐ、鋭く立ちます。手で立てたものは先がわずかにおじぎをしますが、こちらはピンと止まったままです。

容器に移しても形が崩れません。今回の6つで、きめの細かさ・速さ・楽さのすべてが1位でした。正直なところ、「ここまで違うものか」と作りながら感じたくらいです。

生クリームのときは、ホイッパー120秒に対してハンドミキサー98秒で、差は22秒でした。メレンゲでは61秒差。差がはっきり開きます。メレンゲを作る機会が多い方ほど、持っている意味が大きい道具です。

私が使っているのはクイジナートの HM-050SJ です。使い心地は別記事に詳しくまとめています。

④箸10本は611秒|立ちますが、逆さにすると落ちます

生クリームのときは、輪ゴムで束ねた箸では泡立たず、途中で輪ゴムを外してバラしたら立ちました。「クリームに当たる面積を広げる」のが効いたわけです。

そこで今回は、最初からバラした状態で始めました。

10分11秒。白くもったりはしています。ここで止めました。

ところが、ボウルを傾けた瞬間に答えが出ました。

完全に逆さにすることすらできず、傾けただけで流れてしまいました。ホイッパーやフォークの写真と見比べていただくと、差は一目でわかると思います。

仕上がりの比較写真でも、箸のものだけ容器の底に液体がたまっています。泡が水分を抱えきれずに分かれてしまった状態です。

10分動かし続けて、しんどさは5。それでいて合格ラインに届きません。生クリームでは「バラせばいける」でしたが、メレンゲでは力不足でした。おすすめはできません。

⑤ペットボトルは601秒|しかも、取り出せませんでした

生クリームでは、これが59秒の最速でした。期待して始めたのですが、結果は正反対です。

7分を過ぎても、まだ液体のままでした。「これは固まらないのでは」と心配になるくらいです。

10分01秒で、ようやくメレンゲらしくなりました。ただし感覚としては6〜7分立てで頭打ちです。8分立てには届いていません。

そして、ここからが本題でした。

逆さにしても、ボウルに何も落ちてきません。振っても、叩いても出てきませんでした。生クリームのときとまったく同じです。

結局、ハサミで切り開きました。壁面にびっしり張り付いています。

取り出したものは、泡が大きく、ざらつきます。口に入れたときの舌触りが、ほかの5つとはっきり違いました。

先ほどの比較写真で「ペットボトルだけなめらかに見える」と書いたのは、このことです。表面が平らなのは、きめが細かいからではなく、立っていないからです。すくってみると、むしろ一番ざらついていました。

中が見えないので「あと何分振ればいいのか」もわかりません。メレンゲでペットボトルを使う理由は、ひとつも見つかりませんでした。

⑥ハンドブレンダー(カッター刃)は5分回しても液体のまま

家庭に泡立て用のアタッチメントがなかったので、カッター刃で試しました。高速で回る刃なら、いけそうな気がしませんか。私もそう思っていました。

5分01秒。白く泡立ってはいますが、液体のままです。しかも本体がかなり熱くなってきたので、そこで止めました。

生クリームでもまったく同じ結果でした。刃で代用はできません。無理に回し続けると本体を傷めるので、おすすめしません。

ハンドブレンダーでメレンゲを作りたいなら、専用の泡立て用アタッチメント(ウィスク)が必要です。お使いの機種に付いていないか、一度確認してみてください。

ハンドブレンダーでできること・できないことは、こちらの記事にまとめています。

生クリームとメレンゲ、同じ道具でも結果が変わりました

今回いちばんの収穫がここです。前回の生クリームの実験と並べてみます。

方法生クリーム(八分立て)メレンゲ変化
ペットボトル59秒(最速)601秒約10倍に悪化
ホイッパー(基準)120秒168秒基準
ハンドミキサー98秒107秒ほぼ同じ
フォーク332秒(基準の2.8倍)408秒(基準の2.4倍)相対的に改善
箸10本533秒(一応立った)611秒(立ちきらない)悪化
ハンドブレンダー(刃)泡立たず泡立たず同じ

ペットボトルだけが、ひっくり返りました。生クリームでは本物の半分以下の時間で立ったのに、メレンゲでは10倍かかって、しかも立ちきりません。

なぜ逆転したのか

泡の作られ方が違うからです。

  • 生クリーム=脂肪の粒どうしがぶつかって、網目のような構造になる。だから「激しく揺さぶる」動きが効く
  • メレンゲ=卵白のたんぱく質が、空気を細かく包み込む膜を作る。だから「細かく空気を切り込む」動きが要る

ペットボトルは振るだけなので、ぶつける力は出せても、細かく切り込むことができません。だから卵白では粗い泡しか作れず、きめがざらついたまま頭打ちになりました。

箸が落ちたのも、同じ理屈だと考えています。バラした箸は面積こそ稼げますが、ホイッパーの輪のように空気を抱え込みながら切る形にはなりません。

逆に、フォークは細い先が4本、狭い間隔で並んでいます。小さなホイッパーのような形です。生クリームでもメレンゲでも使えたのは、この形のおかげだと思います。

「泡立て器の代用」の答えは、何を泡立てるかで変わります。ネットで見つけた代用法をそのまま持ってくると、今回のペットボトルのように失敗します。

メレンゲが立たない3つの原因を、わざと再現してみました

ここからは「道具は合っているのに立たない」ケースです。よく言われる3つの原因を、実際に混ぜて確かめました。

条件は、すべてホイッパーで、基準と同じ約2分48秒で止めています。同じ時間でどこまで立つかを比べる、という形です。

原因1:卵黄が入っている(1.0gで完全にアウト)

スプーンの重さを引いて、卵黄をちょうど1.0gだけ量りました。耳かき数杯ぶんくらいの量です。

卵白60gに対して、これを落としただけです。

まったく立ちません。白っぽくはなりますが、とろりとした液体のままです。同じ時間、同じ道具で基準はツノが立っているのに、こちらは泡の気配すらありません。

正直、「1gでここまでか」と驚きました。卵を割るときに黄身がほんの少し混ざった、というレベルで手遅れになります。

原因2:ボウルに油がついている(立つけれど、別物になる)

キッチンペーパーにサラダ油を含ませて、ボウルの内側に薄く塗りました。「洗ったつもりで油が残っていた」状態を想定しています。

意外にも、立ちはしました。ただし6〜7分立てどまりで、カサが明らかに少ないです。基準のものと並べると、ボリュームの差が一目でわかります。

卵黄ほど致命的ではありません。ですが、シフォンケーキのようにメレンゲのカサがそのまま膨らみになるお菓子では、仕上がりが変わります。

原因3:ボウルが濡れている(小さじ1なら、ほぼ影響なし)

水を小さじ1。ボウルを洗って拭き残した、くらいの量より多めです。

しっかり立ちました。基準とほとんど差がありません。ツノも問題なく立っています。

致命度のランキング:卵黄 > 油 >> 水

入れたもの同じ2分48秒での結果判定
卵黄 1.0g白くなるが、まったく立たない× 致命的
サラダ油(薄く塗ったボウル)6〜7分立て。カサが少ない△ 立つが別物
水 小さじ1しっかり8分立て。ほぼ差なし○ 影響は小さい

ここで、よく言われている話をひとつ訂正させてください。

「ボウルが濡れているとメレンゲは立たない」とよく聞きますが、小さじ1程度の水では、ほとんど影響がありませんでした。もちろん乾いているに越したことはありません。ですが、拭き残しを気にして何度も拭き直す必要はない、というのが実測の答えです。

本当に怖いのは卵黄です。これは1gでアウトでした。

私が「メレンゲが立たない」と相談されたとき、最初に確認するのもここです。道具でも、泡立て方でもなく、まず卵黄が入っていないかを疑ってください。

なお、この3つは基準と同じ時間で止めた比較です。さらに回し続ければ、油と水はもう少し立った可能性があります。そこは正直にお伝えしておきます。

卵白は冷やす?常温に戻す? 実測して決着をつけました

レシピによって「冷やす」「常温に戻す」が正反対に書かれていて、迷ったことはありませんか。同じホイッパーで、温度だけ変えて比べました。

冷蔵庫から出したては7.2℃でした。

常温に30分ほど置いたものが21.4℃です。

条件温度かかった時間きめ
冷蔵庫から出したて7.2℃308秒非常に細かい。カサは抑え気味
常温(30分置く)21.4℃183秒細かい。わずかに粗いが誤差の範囲

冷蔵のほうは5分8秒かかりました。しっかり立ちますが、時間はかかります。

左が冷蔵、右が常温です。常温のほうが約1.7倍速く立ちました。きめは冷蔵のほうがわずかに細かいのですが、並べてよく見ないとわからない程度です。

私の結論は、「そこまでこだわらなくていい」です。

  • 早く立てたいなら常温
  • きめを極限まで詰めたいなら冷蔵

家庭でお菓子を作るぶんには、冷蔵庫から出してそのまま使って問題ありません。わざわざ30分待つ価値があるかというと、正直なところ微妙です。

ちなみに生クリームは逆で、こちらは冷えているほど明確に有利でした。同じ「泡立てる」でも、ここでも前提が違います。

泡立て器がなくても失敗しない、料理人のコツ

現場で実際にやっていることを5つお伝えします。フォークで立てるときほど効いてきます。

量が少ないときは、ボウルを傾ける

卵白1個ぶんくらいだと、大きなボウルでは底に薄く広がってしまい、道具が当たりません。ボウルを傾けて卵白を一か所に集め、その深いところで泡立てます。これだけで効率がまるで違います。

ボウルを、同じ方向に回しながら混ぜる

利き手で泡立てながら、もう片方の手でボウルを少しずつ同じ方向に回します。同じところばかり混ざるのを防げて、全体が均一に立ちます。

砂糖は3回に分けると、しっとりきめ細かくなる

最初に全量入れると、砂糖が水分を抱えこんで泡立ちにくくなります。白くなってから1回目、筋が残り始めたら2回目、仕上げに3回目。この入れ方のほうが、きめが細かくしっとりしたメレンゲになります。

今回ペットボトルだけ結果が落ちた理由のひとつも、ここにあるかもしれません。構造上、分けて入れられませんでした。

8分立ての見極め方

ホイッパーを引き上げたとき、メレンゲがゆっくりおじぎをして、その形のまま崩れない状態。これが8分立てです。

ピンと立ったまま微動だにしないのは立てすぎ寄りです。逆に、おじぎをしたあと形が流れてしまうなら、まだ足りません。

泡立てすぎたメレンゲは、戻せません

ここは生クリームとの大きな違いです。

生クリームは、ぼそぼそになっても牛乳を少し加えて混ぜれば戻ります。前回の記事で実際に戻してみせました。

ですがメレンゲは戻せません。ぼそぼそと分離したら、そこで終わりです。作り直すしかありません。

だからこそ、終盤は手を緩めて、こまめに持ち上げて確認してください。ハンドミキサーを使うときも、最後は速度を落とすか、ホイッパーに持ち替えて手で調整すると失敗しません。プロの現場でも、仕上げだけは手で回して確かめています。

ちなみに現場では、ケンミックスやキッチンエイドといったスタンドミキサーを使います。量が多いので、機械でないと時間を取られすぎるからです。ただし最後の見極めは、やはり人の手です。

余った卵黄の使い道

メレンゲを作ると、卵黄が必ず余ります。今回の実験でも、かなりの数が残りました。

実験で余った卵白と卵黄を両方使って、パンケーキにしました。食材は無駄にしていません。

卵黄が余ったときの使い道は、ほかにもあります。

  • バニラアイス(卵黄をたくさん使います)
  • カルボナーラ
  • 親子丼の仕上げに落とす
  • 醤油漬けにして、ごはんに乗せる

よくある質問

Q. 結局、一番おすすめの代用品はどれですか?

フォークです。408秒かかりますが、きちんと立ち、逆さテストにも合格しました。6つの代用品で合格したのはフォークだけです。

Q. ペットボトルはなぜダメなのですか?

理由は3つあります。601秒かかるのに6〜7分立てで頭打ち、きめが粗くてざらつく、そして固まると口から出てきません。最後はハサミで切り開くことになりました。生クリームでは最速だったので、私も意外でした。

Q. 箸でもメレンゲは作れますか?

白くもったりはします。ですが10分11秒かけても、ボウルを傾けただけでずり落ちました。シフォンケーキなど、メレンゲの力で膨らませるお菓子には使えません。

Q. ハンドブレンダーで代用できませんか?

カッター刃ではできません。5分回しても液体のままで、本体が熱くなったので中止しました。泡立て用のアタッチメント(ウィスク)が必要です。

Q. フォークで5分やっても立ちません

フォークは408秒=約7分かかります。5分だとまだ途中です。もう少し続けてみてください。

それでも白くすらならないなら、卵黄が入っている可能性が高いです。その場合は、残念ですが作り直したほうが早いです。

Q. 卵黄が少し入ってしまいました。取り除けば大丈夫?

気づいてすぐ、きれいに取り除けたなら立つことはあります。ただ、今回の実験では1.0gで完全に立たなくなりました。卵白に溶けてしまったあとでは手遅れです。

割るときは、いきなり本番のボウルに落とさず、小さい器で1個ずつ分けてから移すと事故を防げます。

Q. 古い卵のほうが立ちやすいって本当ですか?

正直に言うと、現場で気にしたことはありません。鮮度で立ち方が変わると感じた経験がないので、ここは「わからない」とお答えしておきます。

Q. ボウルは何を使えばいいですか?

ステンレスかガラスをおすすめします。プラスチックのボウルは油が残りやすいためです。今回の実験でも、油が残っているとカサが出ませんでした。

まとめ|代用するならフォーク、よく作るならハンドミキサー

  • 泡立て器がないときの代用はフォーク(408秒)。逆さテストに合格したのはこれだけです
  • ペットボトルと箸は、メレンゲには向きません。生クリームとは結果が変わります
  • 立たない原因で一番怖いのは卵黄。1.0gで完全にアウトでした

年に数回しか作らないなら、フォークで十分です。7分がんばれば、ちゃんとしたメレンゲになります。

ただ、お菓子作りを続けるつもりなら、ハンドミキサーは本当に世界が変わります。107秒、腕は疲れず、きめは今回の6つで一番細かい。生クリームのときよりも差がはっきり出ました。

まずは泡立て器を1本、という方にはこちらを。安いもので十分使えます。

生クリームでの実測結果は、こちらの記事にまとめています。同じ道具でも順位が変わるので、あわせて読んでいただくとおもしろいと思います。

泡立て器の代用6つを料理人が実測|一番使えたのはフォークでした

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