私はポルトガルで4年間、公邸料理人として働いていました。
カタプラーナの魚介の香り、ビトックの鉄板が焼ける音、パステルデナタのキャラメル色の焦げ目――。現地で毎日作り続けた料理は、今も体に染み込んでいます。
その後、洋食レストランでも6年半、料理人として働きました。フランス料理をベースにした洋食の技術も、同じように体で覚えています。
このページでは、「本場で実際に作ってきた」海外料理のレシピをまとめています。
再現レシピではなく、現地・現場で身につけた味です。家庭向けに材料と工程を調整していますが、味の方向性は本物のままお届けします。
ポルトガル料理のレシピ(3選)
ポルトガルは「食の宝庫」と称される国です。大西洋に面した豊富な魚介、スパイス、オリーブオイルを使い、シンプルな調理で素材の旨みを引き出すのが特徴です。
公邸では、ポルトガル人のゲストをもてなす機会が多くありました。「本当においしい」と言ってもらえる味を作り続けた4年間の経験が、以下のレシピのベースになっています。
カタプラーナ|魚介の旨みを閉じ込めた蒸し煮鍋
ポルトガル南部・アルガルヴェ地方の郷土料理です。ハマグリ・エビ・白身魚などの魚介と野菜を、フタをして蒸し煮にします。
特別なだし汁は使いません。魚介と野菜から出る水分だけで調理する、シンプルで奥深い料理です。専用のカタプラーナ鍋がなくても、普通の鍋やフライパンで十分に再現できます。
- 難易度:★★☆(中級)
- 調理時間:約30分
- 特徴:魚介の旨みが凝縮・食卓が華やかになる
▼ 詳しいレシピはこちら
【家庭で作れる】ポルトガル料理カタプラーナ|本場の鍋と日本の食材で再現
ビトック|ポルトガル大衆食堂の定番ステーキ
ポルトガルの「タベルナ(大衆食堂)」に行けば、必ずメニューにある国民食です。薄切りの豚肉や牛肉を鉄板で焼き、目玉焼きとフライドポテトを添えた、ボリューム満点の一皿です。
現地の食堂で何度も食べ、公邸でも作り続けた料理です。スキレットで焼くと香ばしさが格段に上がります。
- 難易度:★☆☆(初級)
- 調理時間:約20分
- 特徴:シンプルな材料・ご飯にもパンにも合う
▼ 詳しいレシピはこちら
ビトック(bitoque)レシピ|ポルトガル公邸料理人が教える大衆食堂の定番ステーキ
エッグタルト(パステルデナタ)|修道院発祥の国民的スイーツ
ポルトガルを代表するスイーツで、リスボンのベレン地区にある「パステイス・デ・ベレン」が発祥とされています。カスタードのとろとろ感とパイ生地のサクサク感のコントラストが絶品です。
本場のレシピはいまも門外不出とされていますが、現地で食べ続けた経験から、できる限り本物に近い味を家庭で作る方法をまとめています。
- 難易度:★★☆(中級)
- 調理時間:約50分(冷やし時間除く)
- 特徴:パイ生地のサクサク感・カスタードのとろとろ感
▼ 詳しいレシピはこちら
エッグタルト(パステル・デ・ナタ)レシピ|ポルトガル公邸料理人が教える本場の作り方
洋食料理のレシピ(1選)
洋食レストランでの6年半で、フランス料理をベースにした技術を身につけました。バターや生クリームの使い方、オーブンの温度管理など、和食とは異なる繊細さが洋食の魅力です。
「難しそう」と思われがちな洋食も、コツさえわかれば家庭で十分に作れます。プロが現場で覚えた「失敗しないポイント」を丁寧に解説しています。
クレームブリュレ|スが入らない本格的な作り方
フランスの定番デザートです。表面をバーナーで焦がし、パリッとしたカラメルをスプーンで割る瞬間がたまらない一品。レストランのデザートとして長く作り続けてきました。
「スが入って失敗した」という声をよくいただきます。原因はほぼ「温度管理」です。湯煎の温度とオーブンの設定を押さえれば、家庭でも必ず成功します。
- 難易度:★★☆(中級)
- 調理時間:約60分(冷やし時間除く)
- 特徴:失敗しない温度管理を解説・工程写真29枚掲載
▼ 詳しいレシピはこちら
クレームブリュレのレシピ|元洋食料理人が教えるスが入らない本格的な作り方
海外料理の完成度を上げる道具
特別な材料がなくても、道具一つで料理の完成度が大きく変わることがあります。ここでは、上記レシピで実際に使っている道具を紹介します。
どれも「なければ作れない」というものではありません。「あるとより本格的な味に近づける」道具として参考にしてください。
スキレット(ビトックに)
鉄製のスキレットは蓄熱性が高く、肉の表面をしっかり焼き固められます。テフロンのフライパンとは香ばしさが段違いです。ビトックをはじめ、肉料理全般で活躍します。
キッチンバーナー(クレームブリュレに)
クレームブリュレの表面を焦がすのに必須です。家庭用でも十分なものが2,000〜3,000円程度で購入できます。クレームブリュレ以外にも、炙り料理全般に使えます。
オーブンレンジ(エッグタルト・クレームブリュレに)
パイ生地をきれいに焼き上げるには、温度が安定したオーブンが重要です。東芝の石窯ドームは庫内の温度ムラが少なく、焼き菓子に向いています。
まとめ
| 料理名 | ジャンル | 難易度 | 一言メモ |
|---|---|---|---|
| カタプラーナ | ポルトガル料理 | ★★☆ | 魚介の旨みが凝縮された蒸し煮鍋 |
| ビトック | ポルトガル料理 | ★☆☆ | 大衆食堂の定番ステーキ・初心者にも◎ |
| エッグタルト | ポルトガル菓子 | ★★☆ | 修道院発祥・パイ生地のサクサク感が絶品 |
| クレームブリュレ | フランス菓子 | ★★☆ | 温度管理のコツで必ず成功できる |
本場で働いた経験からお伝えできることがあるとすれば、「海外料理は特別な食材がなくても、コツを知れば家庭で十分に再現できる」ということです。
観光でポルトガルを訪れた方も、「あの味をもう一度」という気持ちで試してみてください。初めての方も、ぜひ気になった料理から挑戦してみてください。

