クレームブリュレのレシピ|元洋食料理人が教えるスが入らない本格的な作り方

海外再現料理
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「クレームブリュレを作ったら、スが入ってしまった」「うまく固まらなかった」——そんな経験はありませんか?

クレームブリュレは材料がシンプルな分、工程のちょっとした違いが仕上がりに大きく影響します。わたしは洋食料理人として6年半、ポルトガルの日本大使公邸でも料理人として働いた経験があり、クレームブリュレはこれまで数えきれないほど作ってきました。

今回は、その経験をもとに家庭でも失敗しないクレームブリュレの作り方をご紹介します。プロが実際に気をつけているポイントも惜しみなくお伝えします。

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クレームブリュレとは

クレームブリュレ(Crème brûlée)はフランス語で「焦がしたクリーム」という意味のデザートです。卵黄・生クリーム・砂糖・バニラで作るなめらかなクリームの上に、グラニュー糖をバーナーで炙ったパリッとしたカラメル層をまとわせるのが特徴です。

レストランでは定番中の定番ですが、実は家庭でも道具と作り方さえ押さえれば十分に再現できます。

材料(5〜6人分)

  • 卵黄:100g(約5個分)
  • 生クリーム:500ml(脂肪分47%の高脂肪タイプがおすすめ)
  • グラニュー糖:60g(アパレイユ用)
  • バニラビーンズ:1/2本
  • グラニュー糖:適量(キャラメリゼ用/1皿につき小さじ1〜2杯)

生クリームは脂肪分の高いものを選ぶのがポイントです。脂肪分が低いと仕上がりが水っぽくなります。乳脂肪分47%前後の動物性生クリームを使いましょう。

必要な道具

  • ブリュレ皿(耐熱陶器)
  • キッチンスケール(0.1g単位まで計れるもの)
  • キッチンバーナー
  • 裏ごし器(細目)
  • アルミホイル
  • オーブンレンジ(スチーム機能付きがベスト)

クレームブリュレにバーナーは必須の道具です。グリルで代用する方法もありますが、均一に仕上げるにはバーナーが一番確実。持っていない方は、ぜひこの機会に用意してみてください。

作り方

1. バニラビーンズの処理

バニラビーンズを縦に割り、ナイフの背を使って種をこそぎ取ります。さやも生クリームに一緒に入れると、より豊かな香りが出ます。

2. 卵黄と砂糖を混ぜる【最重要ポイント】

ボウルに卵黄を入れてほぐし、グラニュー糖60gを加えて混ぜます。

⚠️ グランシェルまで混ぜないこと

「グランシェル」とは、卵黄と砂糖を白っぽくなるまでしっかり泡立てた状態のことです。お菓子作りではよく使う工程ですが、クレームブリュレではこれがNGです。空気が入りすぎると焼いたときに「す(細かい気泡)」が入ってしまい、なめらかな仕上がりになりません。砂糖が溶けてひとまとまりになったら混ぜるのをやめましょう。

3. 生クリームを温める

鍋に生クリームとバニラビーンズ(種とさやの両方)を入れて加熱します。

⚠️ プロのコツ:沸騰させない

生クリームを沸かしてしまうと状態が変わり、仕上がりの滑らかさに影響します。鍋のふちがふつふつと泡立ってきたら火を止めましょう。温度の目安は80℃前後です。温度計があれば確認するとより確実です。

4. アパレイユを合わせる

温めた生クリームを卵黄に少しずつ加えながら混ぜます。一度に全量を加えると卵黄が固まることがあるので、最初は少量ずつ加えて温度を馴染ませましょう。混ぜ合わさったものをフランス料理では「アパレイユ」と呼びます。

5. 裏ごしする

細目の裏ごし器でアパレイユを漉します。バニラビーンズのさやや、卵黄のかたまりが残っていれば取り除きます。この工程でなめらかさが格段にアップします。

6. 表面の泡を取る

漉した後のアパレイユには細かい泡が浮いてきます。この泡をそのまま焼くと表面に凹凸が残ります。泡の消し方は2種類あります。

  • ペーパータオルをやさしく当てて引く
  • バーナーで表面をさっとあぶる(熱を加えすぎないように注意)

7. ブリュレ皿に流し込む

ブリュレ皿に1枚あたり90〜100gを目安に流し込みます。スケールで計りながら均一に分けると、焼き時間のブレが少なくなり、全部同じ仕上がりになります。


8. オーブンで焼く

ブリュレ皿にアルミホイルをふわっとかぶせ、天板に並べてオーブンに入れます。

⚠️ アルミホイルはふわっとかぶせる

きつく締めると蒸気が逃げられず仕上がりに影響します。ラップはオーブン内で溶けてしまうので使用不可。アルミホイルを「テント状に」軽くかぶせるイメージです。

おすすめ:スチームオーブンの茶わん蒸しモード

わたしが使っているのは東芝石窯ドームER-D3000A。このオーブンには「茶わん蒸し」モードがあり、スチームでじっくり均一に加熱できます。標準設定で約54分が目安。蒸し焼きにすることでムラなく火が通り、スが入りにくくなります。

スチームオーブンをお持ちでない方は、天板に少量の湯を張って湯煎焼きにする方法で代用できます。140〜150℃で40〜50分が目安です。

東芝石窯ドームER-D3000Aのレビュー記事はこちら

9. 仕上がりの確認

オーブンから出したら、皿を軽く揺らして確認します。リキッド(液体)のようにサラサラ動くのではなく、プルプルと弾力がある状態が焼き上がりのサインです。ゼリーのようにプルプルと揺れていれば完成です。

焼き上がったら粗熱を取り、冷蔵庫で冷やします。冷えると少し固まりが増して、より安定したクリームになります。

10. キャラメリゼ

冷えたクリームの表面に、グラニュー糖を薄く均一にふりかけます。1枚につき小さじ1〜2杯が目安です。多すぎると苦くなり、少なすぎると薄い膜になりません。

バーナーを使って表面を炙ります。外側から中心に向かって円を描くように動かすと、焦げムラが出にくくなります。砂糖が溶けて全体がカラメル色になったら完成です。冷めるとパリッと固まり、スプーンでたたくと割れる食感になります。

失敗しないための5つのポイントまとめ

  1. 卵黄と砂糖はグランシェルまで混ぜない(空気が入るとスが入る原因に)
  2. 生クリームは80℃で止める(沸かすと状態が変わる)
  3. アルミホイルはふわっとかぶせる(ラップNG・きつく締めない)
  4. 仕上がりはプルプル揺れるかどうかで確認(リキッドはまだ焼きが足りない)
  5. キャラメリゼはバーナーで均一に(外から中心に向かって円を描く)

材料はシンプルでも、工程ひとつひとつに意味があります。特に「グランシェルにしない」と「生クリームを沸かさない」の2点は、プロも必ず意識するポイントです。

パリッとしたカラメルと、とろけるようなバニラクリームの組み合わせをぜひおうちで楽しんでみてください。

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